落合シェフの深イイ話

落合シェフが『行列のできる法律相談所』に出演した時のことです。
出演者に普段お店で食べているイタリア風まかない飯を作りましたが
紳助「苦手なものがいっぱい入ってる。全般的に苦手なんです。」

紳助はオリーブオイルやチーズが大の苦手。
この2つが苦手なら、当然イタリアンを食べられない。

この収録から1ヶ月後。行列の淡路島ロケがあった時、
落合シェフはリベンジとばかりに紳助さんにイタリアンをふるまったんです。

紳助「おいしかったです。大丈夫、全然おいしいです。」

なぜか、おいしそうに食べる紳助。一体どういうことなのか?

落合「オリーブオイルやチーズを一切使わなかったんです。」

苦手なオリーブオイルはサラダオイルに、
チーズはパン粉にかえ、和食のようなイタリアンを完成させた。

さらに、事前に紳助のお店をシェフ自ら訪れ、紳助の好物をリサーチ。
「淡路島産のウニ」が大好物だと知り、このウニを使った特製パスタもふるまった。

紳助「今日は苦手なイタリアン食べれました。落合シェフやから食べれたと思います。」

最後にシェフに聞いてみた。

「チーズやオリーブオイルなしでイタリアンって言えるんですか?」

落合「その固定観念はいいんです。おいといて。
   食べる方がおいしく食べていただければこれはもうイタリア料理です。」
人生が変わる1分間の深イイ話より


いい話ではあるけど深くはないと思う。話的にはむしろ逆だと思う。
冷静に考えれば、イタリアンが苦手な島田紳助のためににイタリアンを選ぶ時点でおかしいと思う。
苦手な紳助のために、落合シェフはイタリアンをいろいろとアレンジしたが、その時点でじゃあイタリアンじゃなくていいじゃんと思ってしまった。
落合シェフが人間的にすばらしい人だから美談のようになってるが、普通だったら大変失礼なことだ。
例えれば、世界陸上走高跳の選手に100m走をやれというようなものだ。一流のアスリートだから専門でない100m走でも一般の人よりはずっと早いと思う。でもそれは一般人と比べればであって、100m走専門のアスリートには当然敵わないはずだ。
落合シェフにも同じことが言えると思う。伸介のために、イタリアンに和のテイストを入れて食べやすくする。
一流の落合シェフが作るので、専門のイタリアンから多少脱線しても、十分に美味しいものができると思う。でもそれは、一般と比べればであって、和食のプロと肩を並べると、やはり多少は劣るはずだ。
だから、イタリアンも和風にアレンジしたら、それは違うものだと思うし、自分のコストパフォーマンスを十分には発揮できないと思う。
今回のは伸介の苦手イタリアンの克服という企画ではないんだから、わざわざイタリアンを選んだ理由がよく分からん。
悪いのはイタリアンが苦手な紳助でもなく、臨機応変な落合シェフでもなく、ブッキングした日テレのスタッフだと思う。
あと、ナポリタンではダメだったのかなぁとも思った。