『ブタがいた教室』を観た!

日テレの地上波にて。
これ

を観てから、気になっていた映画だ。


まず観た感想としては、予想通りの展開。
まぁ、こういった映画は予想外のオチを期待する映画じゃないからねw
だから結末より、その過程を観て楽しむ映画だ。



最初、印象に残ったのは、生徒たちが豚のピーちゃんへと愛着を抱くようになるシーンに力を入れていたこと。
確かに豚のピーちゃんは、端から見てても可愛かったけどw
ただ、愛着を抱いてからのシーンは似たものが多く、代わり映えしない画には少し飽きを感じた。



そして教室でのピーちゃん食べるかどうかの議論は、生徒達の台本は白紙だったらしい。
だからあれは生徒の子供たちによる等身大の意見で、エガちゃんが言っていた通り、まさに『小学生版 朝まで生テレビだった。



この映画のテーマは、『「生きている物を食べる」ことの意味を考えさせる』 というものだろう。
テーマは、一言で言い表わせるようなものだけど、そのテーマ自体は実に深いことだ。
いつもは何も感じずに食べれる豚肉も、豚がペットになると、途端に避けてしまう。
ペット=家族のような感覚になると、家族食べるなんてとんでもない!という話しなわけだ。
理屈は実に分かりやすい。



しかし、「ピーちゃんはペットだから食べるのイヤ。けど見知らぬ豚なら大丈夫」
そういった意見を耳にすると、本当はピーちゃんを庇ってるじゃなくて、ピーちゃん死んで悲しむ自分を庇ってるじゃないか、って思えてくる。
だから自分が悲しみたくないから、ピーちゃんは食べたくない。


けど全員が涙しながらの、ピーちゃんをどうするかの討論シーンは、実に見応えあった。
これが台本なしならすごい。というか台本なしだからこそ、出来たシーンなのかもしれない。




あと、こういった類の映画を観ると思うんだけど、自殺する奴、自殺やめろ。
その絶とうとしてる命は、お前一人の命じゃない。
たくさんの動物からの命をもらった上での命だ。
だからその体は決して、自分一人だけの命から出来てない。
自殺するのは、それまでにもらった命に対して、あまりにも失礼だ。
今までに動物からもらった命を粗末にするな。



最後に、印象に残った台詞。

「殺すのと食べるのは違う。
殺すのは、ただ殺して終わりだけど、食べるのは命を引き継ぐこと」

ピーちゃんのその後について、3年生に引き継がせる派と食肉センターへ送る派とでの討論になったときに、
食肉センター派の生徒が放った言葉。



「生き物と真剣に向き合うのは残酷ですか?」

妻夫木演じる星先生が「僕は残酷な事をしているんでしょうか?」と校長先生に問いた時に、返って来た答え。
何か妙に心へと残る、一言だった。



結局人間は、命あるものを食べないと生きていけないわけだから。
その上で、食べ物と真剣に向き合うのは大切なことだし、避けてはいけないことだと思う。



観終わった後には、食事前に感謝を込めて「いただきます」と一礼したくなる、そんな映画だった。


でもこれ観て感動して、「ハラ減った〜」って言い、マックポーク買いに行くやつも居るんだろうなw